現在、私は急性期病院の一般病棟(内科メイン)に勤務しています。
今回は一般病棟の看護師の1日をありのままにお伝えします。身バレ防止のため、具体的なことは伏せて記載しますのでご了承ください。
病棟の看護師ってドラマとかではよく見るけど一体どんなことしているの?
急性期病院を志望しているけど具体的にイメージが湧かない・・・。
など、考えたことがある方の参考になればと思います。
急性期病院 一般病棟 看護師の1日
日勤
「看護師さん、忙しそうだよね〜。」
よく言われます。そう言われないように患者さんの前では平静を装っているのですが、隠しきれていないようです。ごめんなさい。
タイムスケジュール
始業30分前
・病棟到着(この前に既にユニフォームには着替えています)
・受け持ち患者さんの情報収集(これ前残業!!残業代出ません。)(受け持ち患者さんは平均5人程度)
始業開始
・ 夜勤→日勤の申し送り
午前中
・ 点滴作成、ラウンド準備(カートに必要物品を入れる)
・ ラウンド(受け持ち患者さんへの挨拶、情報収集をしたことを元に患者さんの状態の観察、朝分の点滴投与)、適宜朝食の下膳
朝のファーストラウンドが遅くなると、その後のスケジュールもどんどんずれ込むので、いかに素早く的確にラウンドするかが大事!!
・清潔ケア(陰部洗浄、身体拭き、シャンプー、シャワー介助など)、適宜点滴投与
・昼分の点滴作成・投与、血糖測定、栄養剤投与
昼頃
・ 休憩(スタッフ間で時間帯をずらして入ります。)
・食事介助、バイタルサイン測定、服薬介助
休憩時間は1時間ありますが、実際は早めに食べ終えて残りの30分くらいは記録をすることが多いです・・・。
午後
・カンファレンス、バイタルサイン測定、服薬介助、点滴投与、洗面・口腔ケア、リハビリ、残りの清潔ケア
・スタッフ→リーダーの申し送り、洗面・口腔ケア、物品補充、挨拶
夕方
・日勤→夜勤の申し送り
その後
・片付け、やっと椅子に座って記録
+2時間毎の体位変換とオムツチェック、適宜ナースコールや転倒対策用コールの対応、家族の対応、記録は毎日マストであり。緊急入院や病棟移動があればそれの対応、オペ出しや迎え、処置介助、検査の準備や迎え、せん妄・認知症患者さんの対応、急変対応など・・・やること多過ぎ。
その時に行動しなければいけないことが多く、はっきり言って記録をする時間はほとんどありません(急変とかで絶対にタイムリーに記録を行わなければいけないことは除く)。落ち着いて椅子に座って〜とかは99%できないです・・・とほほ。
やっと記録が終わって帰るのは平均で終業時間から2時間30分〜3時間後頃でしょうか。これは本当にその日の忙しさや記録の多さ、委員会や係の仕事の有無によります。
帰ったら身体的にも精神的にもへとへとで何もできないです。かろうじてご飯食べて、お風呂入るくらい。次の日も日勤ならば速攻で寝ます。
さて、夜勤はどのようなタイムスケジュールで行動するのでしょうか。
夜勤
「日勤は忙しい、忙しい言うてたけど、夜はみんな寝てるし楽でしょ?」
そう思ったあなた・・・全看護師からぶちのめされます。
夜勤の大変さは、人員が日勤に比べ圧倒的に少ない、せん妄・認知症患者さんのフィーバー率up、長時間労働で体力持たない、眠い、医者がすぐ来ないなど夜ならではの大変さがあるんです。
全員落ち着いて寝てくれてれば楽なんですがね。
タイムスケジュール
始業開始1時間前(前残業)
・病棟着(すでにユニフォームには着替えています。)
・受け持ち患者さんの情報収集(受け持ち患者さんは平均9人程度)
始業開始
・ 日勤→夜勤の申し送りを聞く
夕方
・ ラウンド準備、ラウンド、点滴投与、血糖測定、配膳準備、配膳
夜
・ 食事介助、洗面・口腔ケア、栄養剤投与
・バイタルサイン測定、服薬介助、点滴投与、血糖測定
落ち着いている日であれば、21時頃にやっとナースステーションに戻ってきて椅子に座れます。
が、忙しいと22時ー23時になって戻ってくることも。
深夜
・ 適宜点滴投与、栄養剤投与、記録、翌日の検体などのチェック、申し送り、朝分の点滴作成など
夜勤の休憩は全部で3回あります。夕食休憩は30分、睡眠休憩は1時間30分、朝食休憩15分。ただ、眠れるのは実質多くても1時間くらいです。眠れない看護師も多いです。
朝
・ラウンド、点滴投与、栄養剤投与、血糖測定、採血、洗面・口腔ケア、申し送り、配膳準備、配膳
・食事介助、片付け、挨拶
+2時間毎の体位変換とオムツチェック、適宜ナースコール・転倒対策用コールの対応、記録・・・など日勤と同様の業務があります。
夜間せん妄という専門用語があるように、日中は落ち着いていたのに夜間になると急に不穏になる患者さんも多いです。こうなると、そこに人員が取られるためただでさえ少ないマンパワーが更に少なくなり、全体的な業務も滞り・・・と最悪です。
緊急入院が来たり、重症度が高かったりして忙しい夜勤だとほとんど座れないこともあり、それはかなりきついです。もう一生夜勤なんてやりたくないと切実に思います。
明けの日は、スイッチが瞬時に切れたかのように一瞬で意識がとびます。眠いな〜とかうとうとする感じはないです。
特に夜勤は生活リズムも乱れるし、体力勝負なところもあるので25歳頃以降は段々ときつく感じてきます。元々、若い時から夜勤は嫌いでしたが最近更にそれに拍車がかかってきているのを実感しています。
夜勤は稼げるけど、健康を害してまで稼ぎたくないのが本音です。なんのために働いているの?って思っちゃいます。
急性期病院 一般病棟 看護師の1日 まとめ
看護師がマルチタスクと言われている理由が業務内容を見てもらえればわかったのではないでしょうか。マルチタスクが苦手な私も新人の頃はとても苦労しました。笑
毎日が忙し過ぎて、時間があっという間に過ぎていきます。アドレナリン出っ放しです。こりゃ、身体に悪いよな、少し落ち着こうと思ってもできません。次から次へとやらなければならないことが湧き出てきます。
なんだか大変さが全面に出てて、あまり魅力的には感じなかったかもしれませんが、これが実態です。
でも、若いときはやっぱり急性期病院の病棟を経験した方がいいと思います。これは持論なので一概には言えませんが。
そう思った理由は、
①看護師の基本が学べる、後に仕事場を変えたとしても経験が活かしやすい
②最初に大変なところにいると、後に仕事場を変えたときに楽に感じることが多い
③1番体力があるときに体力的にきつい場所を経験できる
です。
現在、転職活動中なのですが募集要項などを見ても看護師の経験何年目以上など決まっている所もあります。転職エージェントさんに教えていただいたのですが、「看護師の経験」と言えるのは、主に病院、クリニック、訪問看護の3つだそうです。他はブランクとして考えられ、ブランクがあると採用されにくい傾向にあることもおっしゃっていました。
詳しい転職活動については、また今後記事を書きますのでお待ちください。
いかがでしたでしょうか。
少しでも病棟看護師の仕事について知っていただき、参考になったら幸いです。
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